モルタルスペーサーの目的と優位性

モルタルスペーサーの目的と優位性

 鉄筋コンクリート構造物の品質保証は、水溶性や耐久性を備えていなければいけません。
その手段としては、

・「コンクリート配合設計により、コンクリートの耐久性を向上させる」
・「コンクリート打設時における締固めや、打ちを改善する」
・「コンクリート収縮亀裂を防止する」
・「鉄筋コンクリート構造物の防食塗装を行う」

等の検討が行われております。
 同時に、鉄筋コンクリート構造物における鉄筋の被り寸法を保持する目的で使用されるスペーサーの重要性も見直されて来ております。コンクリートを補強する鉄筋は鋼製であり、欠点は錆びることですが、鉄筋がコンクリートにきっちりと埋め込まれていれば(被り厚さ)、錆びる心配は減り、耐久性は飛躍的に向上します。被り厚さと耐久性は関連性が強く、その被り寸法を確保するためにスペーサーが利用されてきたわけです。その材質も、プラスチック、鋼製、セラミック、モルタルと多岐にわたっておりますが、今後は、鉄筋の被り寸法を保持する目的だけではなくその材質自体も水密性や耐久性が必然となっていきます。その点、高耐久性モルタルスペーサーは、コンクリートと親和性があり、高耐久性コンクリート構造物を作り上げるには不可欠な部材と思われます。
 高水密性や高耐久性が求められる地下構造物、海洋構造物、トンネルなどに留まらず、高品質で安全な鉄筋コンクリート構造物全てにその用途が求められることでしょう。